2012年GaiaInitiativeインドツアー2日目となる2月25日。
この日はインド北部のUP州の村を訪問し、村人と交流した後、小学校で日本の子供たちからのメッセージを添えたノートを村の小学生に届けることになっていた。
ツアー参加者24名の本格的な活動の幕開け。
この記事では自分自身の視点からこの記念すべき初陣を振り返ってみる。
朝。ホテルを出発し、一行はシンさん宅を訪問する。
シンさんはインド政府の方で2月25日、26日と私たちのお世話をしてくれるらしい。神様。
彼の自宅では24名スタッフの紹介などが行われたのだが、少し固い空気だったように思う。
それもそのはずで、昨日、成田空港で初めて全員そろって顔を合わせたのだから無理はない。
この時点では参加者の誰もがツアーに対する期待と同時に不安も感じていたはず。
しかし、村に着いて村人と交流するにつれ、俺の不安は消えていった。
スタッフ・参加者が村人に対してオープンに屈託のない笑顔で接しているのをみて、
「このメンバーなら大丈夫だ」「きっと今回のツアー、各プロジェクトは成功するだろう」そう思えた。
村のソーラーランタンの充電ステーションで、シンさんからランタンプロジェクトについて説明をうける。俺はこのプロジェクトに2年半前から関わっていて、このランタンがいかに人の生活の中に笑顔を灯すのか身をもって知っていた。
参加者の中にはこのとき初めてプロジェクトについて知った人もいたから、2年半前に経験した電気がないことの不便さ、切実さを少しでもわかってほしい思いで彼らの顔をみていた(説明聞け
小学校について食事を頂く。
この日だけでなく、このツアーでは行く先々でチャイやご飯をごちそうになることが多かった。この村へ連れて行ってくれたドライバーさんの話によると、インドには「ゲストは神様」という考え方があるらしい。
ツアーの最終日、参加者が口々に「インド人はみんなやさしかった」という感想を述べていたことからも、この考え、思想はインドに息づいていると思われる。日本の「おもてなし」に似たものを感じて、すこしインドが自分の中で近くなった。
そして食事の後。いよいよメッセージノート1000冊プロジェクトが始まる。
これは、先に述べたように日本の子供たちからのメッセージを添えたノート1000冊をインドの子供たちに配るというもの。ノートはコクヨS&T株式会社様に寄付していただいたものだ。
インドと日本をつなぐ、それが今回のツアーのテーマであり、目標だ。
村の小学生にノートを届ける。
個人的にはインドの子供たちにそれが受け入れられるのか、ただノートを配るだけになってしまうのではないか、と心配していたが、ノートを渡した瞬間にその不安はぶっとんだ。
インドの小学生がもらったノートを見せ合いっこしたり、書かれたメッセージの意味を先生や参加者に尋ねたりしていた。彼らの心に日本が、日本にいる手元のメッセージの送り主が住み着いたはず。
その後、日本の子供たちへのメッセージも書いてもらった。これでインドと日本の距離がほんの少しだけでも狭まったならうれしい。
夜。村近郊の都市、メラートのホテルに泊まる。
活動初日の労い、そしてこれからのツアーとプロジェクトの成功を祈って飲み会を開いた。
お酒はインド名物のラム酒とキングフィッシャー(ビール)。 飲み会は盛り上がった。
「今回のツアー絶対楽しくなる!」と確信したメンバーも多かったのではないかと思う。
そして、この仲間が単なるツアー仲間で終わらず、この先ずっとつながっていられる仲間になるんじゃないか、そんな予感もしてた。
(文責:浅野啓)
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